側弯症について
側弯症って何ですか
「側弯症(そくわんしょう)」とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。
通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。
日本整形外科学会HPより
右図のように、背骨が片方に曲がってしまった状態のことです。
原因のはっきりしない側弯症を、特発性側弯症と呼びます。
学校の検診などで見つかる事が多く、
その頻度は100人に1~2人で、やや女の子に多いことが報告されています。
先天的な背骨の異常による側弯を先天性側弯症、神経や筋肉の病気による側弯を症候性側弯症といいます。
側弯症の症状は
背骨が曲がることで、肩の高さや、肩甲骨の突出具合、腰の高さなどに左右差が見られます。
側弯症の診断は
・まずはご家庭でチェック
2016年から開始された“運動器学校検診”では、
まずご家庭で子どもの背骨や手足について評価し、
その後、学校医による診察で総合判定を行います。
・側弯症が疑われたら、医療機関を受診
側弯症が疑われ、「受診要」と判定されたら、医療機関を受診してください。
診察では、図1のように子供に前かがみの姿勢をとらせて観察し、肩甲骨の左右差がないか確認します。
必要に応じて、背骨全体(立位)のレントゲン写真を撮影し、側弯の程度を確認します。
背骨の曲がり具合を計測した“コブ角”の角度で判定します(図2)。
側弯症の対応・治療は
学校検診などで側弯症が疑われた場合、まずは診察とレントゲンで側弯症を診断します。
当院では、コブ角が10~15°程度まで場合、半年~1年ごとのレントゲンフォローを行います。
15°を超えてくる場合は、専門の整形外科医へ紹介します。
専門の整形外科では、装具治療や手術治療を行います。
一般的に、側弯が20°を超えてくる場合は、進行防止のために装具治療を開始します。
成長期が終わり、側弯の進行が止まれば、徐々に装具治療を終了します。
高度の側弯症に対しては、手術療法も選択肢となります。
参考文献
日本小児整形外科学会ホームページ