むずむず脚症候群(レストレスレッグ症候群)
むずむず脚症候群(レストレスレッグ症候群)って何ですか
夜寝るときに「足がムズムズする!」、「足を動かしたい!」と、むずがるお子さんは、むずむず脚症候群の可能性があります。
足に異常感覚(まさにムズムズする感じ)を感じ、どうしても足を動かしたくなるのが、主な症状です。
これより寝付きにくくなることもあります。
小児の有病率は2~4%と報告されています。
また、注意欠如多動症(ADHD)とも関連があると言われ、ADHDの40%に合併するという報告もあるほどです。
むずむず脚症候群の原因は何ですか
約40%の方に家族歴があると言われ、遺伝的に発症しやすい方はいらっしゃるようです。
また、鉄欠乏性貧血が合併しやすいため、治療の一つに鉄剤の内服があげられます。
アルコールやカフェイン、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、抗精神病薬などが原因となることもあります。
ドパミン作動薬の効果があることや、ADHDと合併することから、ドパミン代謝との関連が示唆されています。
むずむず脚症候群の症状は
症状の特徴を挙げます。
・何とも言えない(“むずむずする”としか言えない)不快な感覚
・主に足に生じる
・寝ているときや座っているとき(じっとしているとき)に悪化する
・足を伸ばしたり、歩いたりすると改善する
・夕方から夜に出現する
むずむず脚症候群の診断は
特別な検査方法はないため、上記の症状を確認することが最も大切です。
鉄欠乏性貧血がないは血液検査で確認できます。
むずむず脚症候群の治療は
・原因の除去
アルコールや喫煙、カフェイン、原因となる薬剤は避けてもらいます。
・薬物療法
①ドパミン作動薬:プラミペキソール、ロチゴチン(小児の適応はありません)
②クロナゼパム、ガバペンチン
小児では経験的に使われており、有効性も報告されています。
③鉄剤
鉄欠乏性貧血がある場合は有効性が高いと報告されています。
参考文献
小児内科 Vol.49 No.8 1148-1152
標準的神経治療:Restless legs症候群 日本神経治療学会