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イライラ(易刺激性)に対する治療薬について

[2022.07.24]

神経発達症(発達障害)の診療では、イライラ(易刺激性)に対する治療を行うこともしばしばです。

当院で処方することの多い薬剤についてまとめます。

 

易刺激性とは

かんしゃくや、それに伴う暴言暴力、自傷などを指します。

特に自閉症スペクトラムでは、幼児期から困り感の強い症状となります。

 

 

易刺激性に対する薬

日本では、小児の自閉症スペクトラムに伴う易刺激性に対して、以下の2つの薬が認可されています。

  • アリピプラゾール(エビリファイ®
  • リスペリドン(リスパダール®

 

どちらも神経伝達物質であるドパミンとセロトニンの分泌をコントロールする薬です。

もともと、成人の統合失調症に対する抗精神病薬として使われていました。

小児においても、きちんと治験が行われており、使う量や使い方が決められています。

 

副作用は、眠気と空腹、が多く、

それ以外にも、不眠や便秘、悪心、アカシジア、ジスキネジアなどが報告されています。

 

その他の薬

  • 抑肝散®

 

漢方薬の一つです。

いわゆる“疳(の虫)が強い”子に古くから使われてきました。

薬の適応も、“神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症”、

と添付文書(薬の説明書)に記載されています。

 

自閉症スペクトラムに限らず内服できるので重宝しますが、

独特の味(少し甘苦い)のため、継続が難しいことも多い薬です。

 

副作用には、肝機能障害や食思不振などが添付文書に記載されています。

 

あと、“母子同服”といって、赤ちゃんと母親に同じ薬を飲んでもらい、

少し気持ちを和らげてもらうという内服方法が古くからあります。

 

 

以上がイライラ(易刺激性)に対して使うことの多い薬です。

 

どんな薬でも副作用があり、お子さんに内服させるのに悩まない保護者の方は少ないのではないかと思います。

特に、イライラに対して薬を使うのは抵抗のある方が多いと感じます。

 

もちろん、治療の第一は環境調整です。

しかし、環境調整には限界があることも事実です。

お子さん本人も周りの方々も疲弊してしまい、環境調整どころではないことも多々見受けられます。

そのようなときは、少し落ち着くために、一度試してみることをお薦めしています。

 

内服治療については、「神経発達症について」の記事にもまとめてありますので、ご参考にしていただければ幸いです。

 

 

参考文献

各薬剤の添付文書

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